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感染症法に基づく薬剤耐性アシネトバクター感染症の届出状況, 2021年

公開日:2023年9月27日

国立感染症研究所 実地疫学研究センター
感染症疫学センター

2023年2月3日現在
(掲載日:2023年9月27日)

薬剤耐性アシネトバクター(Multidrug-resistant Acinetobacter sp. MDRA)感染症は、広域β-ラクタム剤(基準上はカルバペネム系を示す)、アミノ配糖体、フルオロキノロンの3系統の薬剤に対して耐性を示すアシネトバクター属菌(Multidrug-resistant Acinetobacter spp.: MDRA) による感染症である。2011年2月から感染症法における五類感染症定点把握疾患に、2014年9月19日からは五類感染症全数把握疾患となった。届出対象は薬剤耐性アシネトバクターを起因菌とする感染症を発症した患者であり、薬剤耐性アシネトバクターを保菌しているだけの者は届出の対象外である(届出基準、届出票についてはhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-140912-4.html(外部サイトにリンクします)参照)。なお、感染症法に基づく届出の基準として示された薬剤耐性アシネトバクターの判定基準値は、病院で用いられている判定基準値と異なることがある(文末参考)。

2023年2月3日現在、2021年疫学週第1週~第52週(2021年1月4日~2022年1月2日)に薬剤耐性アシネトバクター感染症と診断され、報告された症例は6例であった(図1)。2016年以降、報告数は減少傾向であり、2021年も減少が続いた。届出時までに死亡した症例はなかった。性別は男性が4例(67%)、診断時年齢の中央値は59.5歳(範囲48-83歳)であった(図2)。70歳以上の症例数は、2016年から2019年は50%前後で推移していたが、2020年は2例(20%)および2021年は2例(33%)に減少していた。2021年の届出時点の診断名(注意:)は、菌血症・敗血症が3例(50%)と最も多く(表1)、菌が分離された検体では血液が3例(50%)と最も多かった(表2)。報告は、茨城県、東京都、愛知県、滋賀県、鳥取県、福岡県から各1例ずつ(17%)あり、滋賀県からの報告は全数把握開始以降初めてのものであった。全数把握開始以降、33都道府県から報告があり、東京都(30例)、埼玉県(27例)、神奈川県(14例)、千葉県(14例)の順に多く報告されていた。感染地域が国外であった症例の割合は、2015年から2019年は11~21%で、2020年は30%(3/10)に増加したが、2021年は感染地域が国外の症例はなかった。

注意:診断名は症状として報告された情報を用い集計した

  • 図1.薬剤耐性アシネトバクター感染症の年別報告数の画像
  • 図2.薬剤耐性アシネトバクター感染症症例の性別年齢分布、2021年の画像
  • 表1.薬剤耐性アシネトバクター感染症症例の届出時点診断名(重複あり)の画像
  • 表2.薬剤耐性アシネトバクター感染症症例の菌検出検体(重複あり)の画像
  • 参考:感染症法の届出基準及び米国 Clinical and Laboratory Standards Institute(CLSI)2012における微量液体希釈法によるアシネトバクター属菌に対する各抗菌薬の耐性(R)の判定基準値の画像

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